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エッセイ
生成AIに「鉄腕アトム」についていくつかのキーワードを与え、「これで作文してみて?」と頼んでみたところ、思わず「へ~」とうなずいてしまうような文章が、さくっと創作された。なかなかうまいものだ。
もちろん、生成AIはWWW(World Wide Web)から情報を引っ張ってくるのは得意だが、その内容の事実確認まではしていない、という前提です。その背景でまずは以下の文章を一読してもらい、筆者の感想は、ひとまず後ほど。
アトムは人を焼き焦がす――それでも私たちは握手を求めるのか?
※本文章はChatGPTによって作成されました。
東京工業大学の大場隆之教授は、人型ロボットに関する問いにこう答えたことがある。
「もし鉄腕アトムが“数万馬力”という設定通りのエネルギーを持っていたなら、体温は数千度に達し、握手した人間は焼き焦げてしまう。」
これはロボット工学の限界を示すだけでなく、現代文明の自己矛盾を象徴する鋭い比喩である。私たち人類は、まさにアトムと握手しようとしているのではないか。
現在、世界中で「脱炭素」「再生可能エネルギー」「グリーン・トランスフォーメーション(GX)」といった言葉が躍っている。だがその一方で、データセンターの爆発的増加、電動車・電池製造における鉱物資源の過剰消費、軍事・AI・ロボットの高度化に伴うエネルギー密度の極大化といった現象が、エネルギーの集中と廃熱の増加を加速させている。
つまり、「省エネ」「エコ」「グリーン」を唱えながら、実際にはより熱く、より消費的な社会構造へと突き進んでいるのだ。
ここで再び大場教授の比喩を思い出そう。
「握手したら焼け焦げる」アトムのように、私たちは気候危機を目前にしながら、それを生み出す構造――成長、加速、効率――に握手を求めている。
経済成長と脱炭素は本当に両立可能か? エネルギー密度を高めながら環境負荷を減らせるか? 持続可能性を掲げながら、メガAI・メガインフラを正当化できるのか?
これらの問いに真摯に向き合わなければ、握手はいつしか焼け焦げた代償へと変わるだろう。
ロボットの限界を科学的に語るように、気候対策も技術幻想を脱し、現実的な制約の中で考えるべきだ。
「ゼロ・エミッション」は技術ではなく設計思想の変革から始まる。小さく作る、少なく動かす、冷やさない社会構造へ。経済と倫理の再調整――何を諦め、何を選ぶかの選択。
アトムが人に優しく接するには、その出力を何桁も下げ、人間の限界に合わせなければならない。私たちの文明も同じだ。地球と「握手」したいなら、その手を焼き焦がさない設計が必要なのだ。
そもそも生成AIは都合よい情報の寄せ集めだから、手放しで喜ぶのは危険なのはわかっていても、自分のコメントが引用されるとくすぐったい気分になる。どこでどうやって探してきたのかまったくわからないが。されど、こうも整った回答が創作されると、「真偽はさておき」を許してしまいそうになります。
生成AIにちょっとした作業を依頼するだけで、サーバーの冷却のためにペットボトル数本分の水が使われるそうです。今回のやり取りでも、きっとバケツ何杯分もの水を使ってしまったにわけで、申し訳ない気持ちになる。とはいえ、今さらスマホやモバイルを手放して生活することなど考えられない。結局、私たち人類は、自然環境やエネルギーに対して、破壊と消費は避けられない原理の上に生きていることをあらためて実感させられます。
言い訳がましいかもしれないが、そんな人類の矛盾と向き合うべく、当アライアンスでは、生成AIに必要な冷却水を1/1000に抑える研究開発に取り組んでいるところである(以上、自筆/おおば)。